応募前に見ると得する、職業訓練の申込方法とコース・時期の選び方

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職業訓練はコースの種類が豊富で、開講する月もさまざまです。
そのため、コースや開講月をなんとなく選ぶのではなく、選び方に気を配るとお得に通うことができます。

この記事では、職業訓練の申し込み方法とコース・時期の選び方をお話します。

まず職業訓練は、ハローワークが窓口になっています。
ですから申し込み窓口もハローワークということになります。

やはり再就職のための訓練という位置づけですので、同じく仕事に関して取扱いのあるハローワークが窓口というわけなんです。

 

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職業訓練の選び方を考える1(訓練校の人気度)

職業訓練には定員があります。
せっかく応募しても、定員オーバーしていたら入校できないこともあります。

もちろん自分のやりたいと思ったコースを選ぶのが一番ですが、とりあえずなんでもいいから訓練に入りたい…という方は、内容度外視(?)で人気のあるコースを避ける方法もあります。

以下に人気のあるコースの傾向をまとめてみました。

  • 知名度の高い大手の学校が行っている
  • 事務系の訓練(一般事務・医療事務など)
  • アクセスが良い(駅から近い)
  • 都心部

知名度の高い学校は、名前で選ばれる傾向が強いです。
しかし資格取得に力が入りすぎて就職支援は結構いい加減なところもあります。
就職を真剣に目指したい方はあまりおすすめできません。

事務系はそれだけでかなり人気です。
実際わたくしがいたところも事務系の訓練を開催しておりましたが、大して都会ではなかったのにもかかわらず倍率は2倍を超えていました。
都心部の医療事務コースなんて3倍~4倍は軽くいくとかいかないとか。

コース選びのひとつの参考にしてください。

 

職業訓練の選び方を考える2(訓練内容や施設の充実度)

自分が学びたい科目があるコースを選ぶ、これが一般的な選び方でしょう。
しかしそういったコースが複数ある場合、どのコースを選ぶか迷ってしまいます。

そこでおすすめなのが、各訓練校が行っている説明会に参加することです。

職業訓練のことをハローワークの相談員から教えてもらった、という人は多いと思います。

そのためハローワークで訓練の内容を尋ねるのもいいのですが、実はきちんと認識している相談員の方は少ないです。
中には間違った認識をしている方もいらっしゃいます。

なぜなら、職業相談に比べれば訓練のウェイトははるかに軽いため、きちんと職業訓練そのものや各学校の訓練の内容まで理解していない、というわけです。

ですので、訓練校も説明会を開催している場合がほとんどです。

ハローワークでオススメされてそのまま申し込むのではなく、気になった訓練は必ず説明を聞きに訓練校まで足を運ぶことをおすすめします。

説明会がない場合は電話なりなんなりで問い合わせてみましょう。
個別で詳しく説明してくれるはずです。

逆に説明してくれないような学校は問題外という感じでふるいにかけられますね。
ちなみにわたくしは超親切丁寧に説明してました(笑)

説明会へ参加することのメリットや見てくるポイントなど、説明会参加へのススメを別記事にて書いておりますのでそちらもご覧ください。

参加すると有利?!職業訓練の説明会(見学会)に参加するメリットと見てくる20のポイント
ハローワークでも職業訓練について教えてくれますが、やはり実際に訓練を行っている学校にいろいろ尋ねた方が圧倒的に良いでしょう。

ろくに説明を聞きもしないで申し込んで、いざ訓練がはじまったら思ってたのと違うとか文句言ってもダメですよ(笑)

なお、カリキュラムがやたらバラエティに富んでいるコース(例:簿記・Word・Excel・PowerPoint・労務管理・ビジネスマナーが学べるとか)は、色々学べてラッキーと思う反面、覚える事が多すぎて大変な傾向にあります。
ご参考までに。
ちなみに、万が一訓練内容が合わなかったなどで途中退校すると、その日から1年間は訓練を受けることができません。※特別な理由を除く
通い切った場合も同じく、修了日から1年間は違う訓練を受講することは出来ません。

 

職業訓練の選び方を考える3(開講月)

数ある職業訓練の種類の中で、公共職業訓練がダントツで人気があります。

公共職業訓練は、雇用保険(失業手当)をもらいながら訓練に通うことができるため、受給の時期を考えながら(いつ申し込めば得になるか)応募をしてくる人が多くいらっしゃるからです。
うーんしたたか。

そのため、公共職業訓練に関しては、思い立ったら即応募!というスタンスではハズレを引く可能性があります。

ここでいうハズレとは、応募人数の多さや検定試験のタイミングのことです。

もし生活等に余裕があるのであれば、受講時期を考えてみるのもいいかも知れません。

以下に「外した方が良い時期」と「狙い目な時期」を書いておきますので、参考にしてください。
ちなみに特に何も書いていない月は特徴がない月なので自己都合で構いません。

退職した月と訓練応募月があまりに離れていると、訓練校側も理由を探ってきますし、また就職が難しい人物だと思われて不利になることがあります。ほどほどに(笑)

外した方が良い時期

4月

ボーナスをもらって辞めようと考える人が多いため、12月で会社を辞める人は非常に多いです。

その12月で退社した方が取る行動としまして、1月初旬くらいから失業手当の手続きをします。
その人が待機期間(7日)+受給制限期間(90日)を終え、いよいよ受給期間へと突入する時期です。

それに加え、3月末で退社した(する)方の中で、就職意欲が高くすぐに訓練を受けて次の就職につなげたいという方が4月開講に申し込んできます。

さらに4月と言えば新生活の季節!ということで心機一転的なリフレッシュを考えて職業訓練を受けてみようという方もいらっしゃいます。

……いるよね?(笑)

ということでかなりの方が申し込んできます。
1年の中で一番応募者が多いです。

訓練校側も選ぶ余裕があるので選考試験難易度が少し高いかも知れません(笑)
よって、実はあまりおすすめできません。

ただし、1年コースや2年コースは4月開講のものが大半で、他の開講月がない場合がほとんどです。こればっかりは仕方ありません。

 

7月

同じく3月末で辞めた方が待機期間を終えて受給がはじまる時期ですので、やや応募者数が多いです。

9月

3月末で辞めた方々がそろそろ給付も終了しちゃうし、職業訓練受ければ訓練が終わるまでは給付期間が伸びるからウッシッシ(古い)、みたいな感じで受けようという方が多いです。

まあある意味賢いですけど(笑)

1月

夏のボーナスをもらって辞めた人の給付がそろそろ終わるころです。
訓練を受ければ給付が伸びるので、それ狙いですかね。

また12月は退職する方が多いですので、そのまま訓練に申し込む人もいらっしゃいます。

あと新年からというのはキリがいいので、区切りとして訓練を受けられる方もいらっしゃいます。

ただ1月開講は年始のことを考えると、他の月よりも総訓練時間がやや少なく、授業が詰め込まれてきゅうくつと感じる人もいるとかいないとか。

 

狙い目な時期

8月

お盆などでもろにかぶるので、小学生などのお子さんがいらっしゃる方は応募を避けてきます。
ですので結構応募者数が少なかったりします。

あと暑い(笑)

11月(3か月訓練のみ)

11月に入校すると1月末に訓練が修了します。
この1月末ごろからパートタイマーや契約社員、公的機関の嘱託職員等の求人がものすごく増えます。
そのため、正社員以外での就職を考えていらっしゃる方は求人が多く、就職がとてもしやすいです。

現にわたくしの携わっているところでも、11月開講生の就職率は異様に高いです。

2月

何なんでしょうね?わたくしもよくわかりません。
給付の終わりと被らなかったり、退職者があまり出ない月かも。
1年の中で一番少ないと断言できるくらい、とにかく少ないです。おすすめ。

あと寒い(笑)

 

でも実は6月以降が狙い目?!

お前7月とか9月とかドヤ顔で書いてるのにどういうこっちゃ?とかお怒りの方、ちょっとお得なナイショ話を書いておくのでお気をお沈め下さい(笑)

20名などと表記されていても、拡大枠という枠が存在することがあり、2~5名程度定員よりプラスして入校できることもあります。

国の予算は4月に1年分が、職業訓練は各都道府県ごとに割り当てられています。

定員割れや就職率の悪いコースがいくつかある場合などは、予算が余ることが考えられます。

そのため4月開講の訓練ではまだ何とも言えませんが、6月くらいになると予算が余りそうなことが見えてくるため、各訓練コースに定員より多めに入校を許可し、予算を消化しようという動きがあるからなんですね。

ですから6月や7月以降の公共職業訓練は狙い目かも知れません。
もちろん都道府県によります。

 

資格試験を最適なタイミングで受験できる開講月から選択する

他にも取得目標の検定試験の受験月から選択するという考え方も出来ます。

例えば簿記検定試験の取得を目指すコースであれば、簿記試験が行われるのは全国共通で2月・6月・11月の年3回の試験しかありません。

とすると6月開講のコースに入校しても、最短で試験が受けられるのは11月です(6月は第2週目が試験のため、6月開講では物理的に6月受験は不可能)。

3か月コースですと8月には訓練が修了してしまうので、試験まで2か月半程度空いてしまいます。

この間、試験取得に向けてきちんと自習できるような人はおそらく全体の半分にも満たないでしょう。

何せ就職活動もあるし、主婦の方などは家のこともしなきゃいけませんしね…

なのでこのような場合6月開講よりは、7月や8月など、少しでも検定試験日に近い時期に修了できるような開講月を選択する、ということです。
以下に例を書いておきます。

簿記検定のタイミングを考えて申し込む場合

  • 2月受験…12月または1月開講
  • 6月受験…3月または4月開講
  • 11月受験…9月または10月開講

あくまで一般的なお話なので、必ず訓練校に確認して下さいね。

 

申し込み~訓練開始までは時間がかかる

一応おすすめと避けた方が良い時期をご紹介しましたが、雇用保険(失業手当)がもらえる人は、早めに申し込まないと訓練開始時には手当がなくなっていることもあります。

職業訓練を受けたい!と思っても即入校ということにはなりません。

申し込み期間→選考試験というプロセスを経て入校になります。
この申し込み~入校までの期間がおよそ1か月半~2か月程度かかります。

そのため、申し込み時点では失業手当が残っていても、訓練が始まるころには手当がなくなっていることもあり得ます。

さらに、これはあくまで自分の希望している訓練がコンスタントに開講されている場合です。
開講が3~4か月に一度など、レアな訓練ですともっと待たされることになります。

そのため、結局は思い立った時に申し込むのが一番でしょう(これまでの話ぜんぶ台無し発言)。

 

職業訓練の申し込み方法

冒頭でもお話しましたが、ハローワークが窓口ですので、申し込みたい訓練を告げてもらえればいいと思います。

訓練校では受付をしていません。

かならず募集期間が設定されていますので、その期間内に申し込んで下さい。

お住まいの都道府県によって変わると思いますが、一応申し込み時に必要なものを以下に記しておきます。

申し込み時に必要な持ち物

  • 受講申込書 (ハローワークが持っているか、職業訓練のパンフレットについていることもあります)
  • 証明写真(縦3センチ×横2.5センチ)
  • 雇用保険受給資格者証(公共職業訓練でかつ該当者のみ)
  • 就職するという強い意志(笑)

なお、必ずご自分の管轄のハローワークに持参をすることが必要です。いくら管轄外のハローワークの方が住居から近くても、そちらでは職業訓練は申し込みができません。

また郵送も不可能ですので、かならず持参するようにします。

またこの時点で、雇用保険が無い方 or 求職者支援訓練を希望されている方は、「職業訓練受講給付金」が受けられるか否かの確認がハローワーク窓口よりあると思います。

もし受給が可能ですと、続けてそちらの手続きに入りますが、多分金融資産の確認やら口座の確認やらがあるためその日のうちに手続きが完了することはないと思います。

ちなみに職業訓練受講給付金を受けられると、最大で月10万円プラス交通費が支給されて訓練に通うことが出来るようになります。

 

誰でも気軽に職業訓練に入校できるのか

残念ながら答えはNOです。
定員(10~20名が大半)が設定されており、 ほとんどの学校は適性検査と呼ばれる選考試験があります。

詳しくは選考試験の記事で解説します。

ちなみにこの選考試験も、訓練校に問い合わせをすれば大体の出題範囲を教えてくれることもあります。

これにより下調べゼロの人とかなり差がつきますね。

さらに、訓練修了後の一定期間に就職が出来る人で、そのような環境が整っている人が申し込み対象者となります。

資格や知識だけを学びに来て就職する意欲がないとか、妊娠している(あるいはその予定)だとか、訓練が終わったら遠方に引っ越すので就職が出来ないとか、子どもや親の介護・看護があるので就職ができない、結婚や新婚旅行があるのでそれが終わってから…みたいな方はご遠慮願います、ということです。

 

自分の持っている知識や資格と訓練内容がかぶっている

かぶり具合によっては問題ない?!

かぶり具合にもよりますが、コースによってはあまり問題なかったりします。

例えば実際にあったのが、簿記とパソコンとビジネスマナーを3分の1ずつ学べるコースで、自分は簿記とパソコンの資格は保有しています!という方も訓練に通っていました。

パソコンの場合はバージョン(Word2007とか2010とか)が違えば十分に受講に値すると思います。

あと訓練で学ぶと意外と知らなかった知識がたくさん身に付きますので、基本がおろそかになっていたとか、もっと効率の良いやり方なども学べて目からうろこだったりします。

他の知識でも、だいぶ昔に資格取得したけど忘れちゃったのでもう一度勉強しなおしたい、という方もみえましたのでこれも大丈夫だと思います。

でもあまりに取得年月日が直近すぎると微妙かも…

ただ上で述べたように、基礎がおそろかだったり仕組みをきちんと理解せず詰め込みで取得している方も多いのでその確認等にはなるかと。

何よりも、学べる(学びなおせる)知識を活かして早期就職したいんだ、という明確な意思を申し込み時や面接試験時伝えれば大丈夫でしょう。

ただ、ハローワークによってはそこそこかぶってると申し込ませてくれないところもあります。

まるまるかぶってたら(医療事務メインのコースで、医療事務の資格を持っているのに申し込むなど)多分駄目でしょう。

オーバースペックの場合は?

例えば事務職の経験があって、事務系の職業訓練へ申し込む…くらいなら大丈夫だと思いますが(それでもハローワークによっては申し込ませてくれないことも)、例えば以下のような明らかに「訓練受けなくても就職できるんじゃね?」みたいな方は、職業訓練を申し込ませてくれません。

俗に言うオーバースペックというやつです。

オーバースペックで職業訓練の申し込みをお断りされそうな人

  • 訓練中に4つ取れる資格のうち3つまで保持していて、そのうちの1つが上級資格である
  • 学歴が異様に高い
  • 職業経験が十分すぎて無資格でも就職が十分に可能

これらは全部ハローワークの判断(極端に言えば、ハローワークの担当者によっても判断が変わることがあります)なので、客観性が著しく損なわれているとも言えますね…
職業経験なんて判断の基準があいまいすぎると思います(笑)

まあそれは置いといて、職業訓練は、基本的に弱者を助けるという位置づけのため、オーバースペックの方はお断りされる場合があります(まあそうは言っても弱者すら助けられない場合もあるのですが、それは別の話)。

ただ訓練校側からしたら、そのような優秀そうな人材が訓練を受けに来た場合は、そのまま自分の学校(会社)の従業員として採用できるチャンスも生まれるため、歓迎していることが多いと思います。

 

終わりに

まとめますと、

  • 選ぶ基準は人気度・内容や施設・開講月の3つ
  • 訓練校に訓練内容を聞いた方が良い
  • 時期によっては入校が難しいときもある
  • 申し込みはハローワーク
  • 選考試験がある場合がほとんど
  • オーバースペック等で申し込めないこともある

ということです。

訓練終了後、規定期間(大抵は90日)内に就職することが義務付けられていると思いますので、あまりゆっくりしてられませんよ(笑)

ですから訓練中に就職活動を積極的に行っていくことが望ましいです。

授業と両立はなかなか難しいとは思いますが、複数のタスクを効率よくこなす作業の組み立て力を試されていると思ってください。

ほとんどの学校は、訓練後も手厚い就職サポートを行っていると思いますので、ハローワークとの2本立てで有効活用しましょう。

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