この記事では、履歴書の学歴と職歴の書き方をご紹介します。
学歴や職歴は、過去のことをよーく振り返って記入する必要がありますね。
やはりここは履歴書の肝だけあり、細かいテクニックが隠されていたりしますので必見です。
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今回の記事で取り扱う履歴書の記入箇所
赤枠の部分です。
学歴・職歴、そして資格など、会社名や学校名が長すぎて1行に収まりきらない場合は、2行分の枠を使用して記入しても構いません。
1.履歴書の学歴欄の書き方
1-1.まずは「学歴」の見出し
履歴書の種類によってはあらかじめ記載してあるものもありますが、まず先頭に「学歴」と見出しを記入します。
「ここから学歴がはじまります」という合図です。
記入する際は、以下の例のように、行内の中央に記入するよう意識しましょう。
1-2.学歴の書き始めは中学校卒業からで良い
学歴を書く際に「どこから書いたら良いのだろう?」と迷う方がたくさんいらっしゃいます。
学校名を省略せず、中学卒業(義務教育の最後であるため)から正式名称を記入します。
なお、卒業した中学校のある県に今も住んでいる場合は、上記の県名は省略しても構いません。
現住所と卒業中学の都道府県が違う場合は、「○○県○○市立○○中学校 卒業」と記入します。
横浜市立○○中学校 卒業
現在神奈川県に住んでいて、静岡県の中学を卒業した(現住所と卒業時都道府県が異なる)
静岡県富士市立○○中学校 卒業
1-2-1.元号を履歴書内で統一する
和暦(元号を記入する方)か西暦かは、履歴書内で統一しましょう(和暦の方がおすすめ)。
提出日は和暦だが、学歴職歴は西暦…というような統一感のなさはいけません。
1-2-2.年数がわからない場合は調べる
年数がわからない場合は、以下の早見表(外部リンク)を参考にしていただくと良いです。
外部リンク シンプルで使いやすい♪年齢早見表
何度かクリックしないと見れないようなサイトや、ExcelのDatedif関数で算出しろだの面倒なことをすすめるサイトなど色々ありましたが、上記のサイトが手軽に見られるので一番使いやすいと思います。
実際に筆者自身も履歴書添削の際に、上記サイトよりExcelでコピー&加工し、印刷して手元に置いて使用させてもらっています。
1-3.高校以降の記入方法
1-3-1.入学と卒業(中退)をワンセットで記入
学校名を正確に、時系列順に入学と卒業を記入します。
中退もきちんと「○○県立○○高等学校○○科 中退」などと記入します。
編入、転入した場合も同様に、入学→編入(転入)→卒業(中退)という流れで記入します。
「××県立○○高等学校××科 編入」 といった書き方ですね。
1-3-2.高校は公立と私立で書き方が変わる?
公立高校出身の方は「○×県立△△高等学校~」という形で記入します。
一方、私立の高校の方は「私立○×高等学校~」のように書けばOKです。
ひと昔前みたいに、運営母体まで記入しなくとも大丈夫です。
1-3-3.学校名や市町村名が変わっていることも
年月がたつと、学校名や市町村合併等で市町村名が変わっていることがあります。
せっかくの機会ですので、一度きちんと調べておくことをおすすめします。
変わってしまっている方は以下に記入方法を記しておきます。
当時の名前を先に記入し、後にカッコ書き等で現在の名前を記入します。
・○○町立(現 ○×市立)○○中学校 卒業
・××専門学校(現△▲専門学校) 入学
1-3-4.学部や学科、専攻なども忘れずに記入する
高校や専門学校、大学の学部や学科も忘れずに記入します。
高校の普通科をよく省略する人がいますが、普通科も立派な科ですのできちんと記入しましょう。
1-4.全ての学歴を書き終えたら
一行空けて、職歴の記入に移ります。
一行空けることにより、読み手を休ませる効果もあります。
「学歴」から最後の「以上」までびっしり隙間なく敷き詰められていると、何となく息苦しい感じがします。
2.履歴書の職歴欄の書き方
2-1.学歴と同じで「職歴」の見出しを書く
学歴と同じように、まず「職歴」と記入します。
もちろん行の中央に記入し、先に書いた「学歴」と揃うようにしましょう。
2-2.職歴の書き方
2-2-1.会社名は省略しない
会社名は省略せずに、正式に、入社と退社を時系列順に書きます。
特に「株式会社」の部分は、(株)ではなく、株式会社と記入しましょう。
また、会社名も変わっていることがありますので、こちらも調べておき、前述の「学校名や市町村名が変わっている人」を参考に記入してください。
2-2-2.正社員・雇用保険加入の会社は全て記入
正社員として入社した会社や、雇用保険に加入した会社は全て記入していきます。
特に雇用保険に加入した会社を記入しないと、雇用保険の記録で後々ばれてしまい、経歴詐称などとなりかねないからです。
2-2-3.学生時代のアルバイトは?
学生時代にしていたアルバイトは記入しないのが一般的ですが、そのままフリーターになってしまい、このアルバイトを抜いてしまうと職歴が不自然すぎる等の理由であれば記入しておくと良いです。
2-2-4.迷うのがフリーランスでの仕事歴
なおフリーランス等で仕事をしていた方は、職歴欄の記入に迷われる方が多いです。
一応ご参考までにフリーランスの方への記事もありますので、そちらもご覧ください。
2-3.退職理由
2-3-1.私的な理由は書かないのが基本
たまにいらっしゃるのですが、「結婚のため退社」とか、なかなか強烈なものですと「寿退社」とか書いているのを見たことがあります(笑)
基本は私的な理由は書かず(例外もあり)に、「一身上の都合により退社」とするのが一般的です。
以下に退職理由をまとめておきます。
- 自己都合……一身上の都合により退社
- 解雇…………会社都合により退社、会社業績不振により希望代謝
- 倒産、閉鎖…事業所閉鎖により退社、店舗閉店により退社 など
(本来は上記解雇と同じく会社都合により退社ですが、差別化を図るため) - 定年…………定年により退社
- 期間満了……期間満了(により退社)
なお、自己都合退社が多すぎて書類が通りづらい…という方は、「転居のため退社」「出産のため退社」「夫の転勤のため退社」なとど理由を書いてしまうテクニックもあります。
2-3-2.「入社」「退社」(始期・終期)等の部分はどうすれば良い?
「入社」「退社」といった、始期・終期の部分も色々あるので、以下にまとめておきます。
- 会社員、直接雇用パート………………「入社」「退社(退職)」
- 公務員(正職員)………………………「奉職」「辞職」
- 公務員(臨時職員)……………………「臨時職員として就業」「期間満了」
- 学校、病院、個人事務所、保育園等…「勤務(入職)」「退職」
- 銀行………………………………………「入庫」「退職」
- 信用金庫…………………………………「入庫」「退職」
- 家業………………………………………「従事」「退職」
- 会社経営等………………………………「設立(開業)」「解散(閉鎖)」
ほとんどのケースで使える万能選手なので、覚えておいて損はありません。
2-4.ハローワーク等から通っていた訓練歴
自己啓発等で学校やスクールなどに通っていたものは書くことはできませんが、失業者を対象とした各種職業訓練(公共職業訓練・基金訓練・求職者支援訓練等)は記入した方が良いでしょう。
学校でスキルを身に付けたというアピールになるとともに、ブランクを埋められるという意味合いもあります。
記入する場合は、職歴(会社)を記入する感覚で書いていきますが、以下のように訓練種別や学校名も明記しておきます。
求職者支援訓練 ○○福祉センター ××科 修了(見込み)
3か月や半年、1年、2年などの訓練が多いと思いますが、これらを記入しておくことで、ブランクを埋めるという効果もあります。
たまに職業訓練は「学歴」に記載した方が良いのではないかというご質問をいただきますが、学歴は学校教育法に定められている学校(以下の条文参照)を卒業したものを学歴とするのが一般的です。
第一条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。
とあります。
ですから、これに該当しない職業訓練は職歴に記入する、ということになります。
今回の記事と直接関係ないかも知れませんが、職業訓練について詳しく知りたい、受講したい方は、当サイトの職業訓練の記事もご覧ください。
またはハローワークにてお尋ねいただくと良いでしょう。
2-5.賞罰
ない方が大多数のため、面倒なので書かなくて良いです(笑)
だとさすがにやっつけ仕事感がハンパないので、説明しておきます。
賞とは例えば人助けして消防署から表彰されたとか、オリンピックで入賞したなど、そういったものを記入します。
学校のコンクールで金賞取りました!程度のもの(と言ったら失礼かも知れませんが)は記入しないのが一般的です。
罰は刑事罰です。交通違反は罰に入れないでください。
それも入れてしまうと筆者もあります(笑)
当然逮捕歴ということになりますので、正直に書いてしまうと採用率はぐっと低くなってしまいますが、隠しておいて後からばれた方がよっぽど大問題ですので、これは正直に書くべきです。
どちらもなければ、何も記入しなくとも良いでしょう。
わざわざ賞罰欄を設けて「なし」とか書かなくても大丈夫です。
2-6.書き終えたら「以上」で〆る
書き終えた次の行に「以上」と右寄せで記入します。
これを書くことによって、不正な改ざん・書き足しを防ぐ意味合いも持ちます。
記入する場所がない場合は、欄外(以下の例参照)に記入しておきます。
在職中の方は「現在に至る」と記入します。
その際は「現在に至る(○月○日退職予定)」など、退職予定日を書いておくとより親切です。
終わりに
たとえば高校在籍が2年間しかないなど、年月の書き間違いをよく見かけます。
見れば間違いだというのはわかるに決まっていますが、正確性が問われますので間違えないように記入しましょう。
学校名や会社名が変更されていたとして、旧名のまま書いても特別不利にはなりませんが、やはり正確性という意味ではきちんとしておきたいものです。
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