軽視しないで!履歴書の通勤時間の書き方を徹底解説

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履歴書には必ず「通勤時間」という欄があります。

この欄は学歴や職歴など、履歴書の前半部分に比べるとかなり軽く感じられますが、実は凄く大事です。
意外と書き方に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。

そのため書き方を間違えたり、転居などで通勤時間がわからないから空欄にしてしまったりとか、または通勤時間を測るのが面倒だからといって「これくらいでいいや」などと適当な時間を書いてしまうと、書類選考や面接の際に不利になる可能性が高いです。

ここでは、基本的な書き方とともに、通勤時間を書く際によく挙がる疑問点などもあわせてお話しします。

 

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基本的な履歴書の通勤時間の書き方

通勤時間はどこからどこまでのこと?

通勤時間は、自宅から会社までの片道の時間のことです。

家を出て会社に入るまで、ということになります。

よく勘違いされますが、「交通機関に乗っている時間だけ」「車に乗っている時間だけ」が通勤時間ではありません。

自宅から1.徒歩でバス停留所まで行き、2.バスで電車の駅まで向かい3.その後電車に乗り、会社の最寄りの4.駅で降りてから徒歩、ということになると、

1.徒歩 + 2.バス + 3.電車 + 4.徒歩 = 「通勤時間」

となります。

実際に履歴書に記入する際の注意は?

時間は5分単位で、近い数字に合わせる

人事担当はおおよその時間が把握できれば良いと考えているため、「23分」「52分」「1時間7分」というような中途半端な時間を記入するのではなく、5分単位で近い数字に合わせましょう。
この場合は「25分」「50分」「1時間10分」となります。

近い数字にしておくのが無難です。
個人的には全部5分単位の切り上げでもいいと思いますけど(笑)

「家から徒歩2分」というような、5分を切るくらい近い方は、あえてそのままの数字を書いておいたほうがアピールになったりします!

四捨五入?

割とどうでもいいですが凄く気になったことを一つ。
様々なサイトでは「キリが悪い数字は四捨五入」と解説がありますが(22分なら20分になり、24分なら25分になると言いたいんでしょう)、厳密には四捨五入ではないですよね(笑)
二捨三入?あ、でも26分の場合は25分になるからこの場合は七捨八入?

ということで、5分単位で近い数字にする、という表現が適切でしょうか。

まあどうでもいい話です(笑)

最短時間を記入

疑うわけではありませんが、実際に通勤時間をWeb等で調べられることがあります。

また応募した会社に所属している社員と家が近かったりすることがあった場合、通勤時間に疑問を持たれることもあります。
特に中規模以上の会社ですと充分にあり得る話です。

このような時にいい加減な通勤時間や嘘の通勤時間が入っていたとすると、不採用になりかねません。

また少し時間を水増ししたりして時間が増えると、後述しますが体力面や金銭面の関係で心配され、不利になることもあります。

複数のルートが考えられる場合も、最短での通勤時間を記入しておきましょう。

 

空欄を作らない

通勤時間の欄は「  時間  分」となっていると思います。

例えば通勤時間が30分という場合、時間の部分を記入せずに「  時間 30分」と記入する人が非常に多いです。
それよりも空欄を作らず、「 0時間 30分」と記入してください。

これは、空欄を作ってしまうと「書き忘れたのかな?」と疑われてしまうからです。

逆に、通勤時間が1時間ジャストの場合「 1時間  分」としておく方が多いですが、この場合も「 1時間 0分」というように、分の部分を空けずにゼロを記入しておきましょう。

勤務地が複数ある場合は?

「勤務地は希望に応じます」というような会社への応募の場合は、自分の希望の勤務地への時間を記入します。
「○×支社への通勤時間」などと記入しておけば大丈夫です。

転居予定or配属先が不明のため、通勤時間がわからない

特別な事情がないのに通勤時間がわからないからといって空欄にしておくのは問題外です。
不採用確定でしょう。

転居予定か、配属先が決まっておらず通勤時間がわからないのであれば、空欄と区別をつける意味でも「─(ハイフン)」でつぶしておくと良いでしょう。

さらに、転居予定の場合は以下の例のようにその旨を書いておくと良いです。

以下のように「本人希望記入欄」に書く方法もあります。
スペースが大きくて書きやすいです。
他に希望がなければこちらを使用してもいいと思います。

交通手段を書く

交通手段を書かずとも特別に不利になることはないですが、書いておいた方が圧倒的に親切です。

徒歩、バスなどは大丈夫だと面ますが、車の場合は「自家用車」とします。
電車も地下鉄だけは明記しておいた方がよいでしょう。

また主要な交通機関のみの記入で構いません。
「徒歩、電車、バス」などとしてしまうと読むほうが見づらく感じてしまいます。

原付や自動二輪は事故しやすいからマイナス印象になる恐れがあるという解説もありますが、正直そんなに気にしなくていいです。
それどころか、むしろバイクが好きな面接官だと話が盛り上がるかも?!(笑)

間違えたら全て書き直し!

「通勤時間 間違えた」みたいな検索でいらっしゃる方が多いです。
「これくらいのミスはなんとかなるんじゃ…」という期待からでしょうか。

その期待をばっさり切り捨てますが、履歴書は間違えたら全て書き直しが鉄則です。
こんな数字を書くだけの欄でも間違いは間違いです。

とは言っても、10分のところを10時間と書いてしまったというような、大きなミスでなければ意外となんとかなったりもします(おすすめはしません)。

例えば、下手に2を3に書き直したのがありありとわかるよりは、そのままにしておいた方が良いかも知れません(おすすめはしません)。

なにせ面接の中で訂正して合格した人もいらっしゃるくらいですから(くどいですがおすすめはしません)。

 

なぜ履歴書の通勤時間が大事なのか

同じような能力の人が面接に来たとしたら、家から近い方(通勤時間が短い方)を採用する傾向にあります。
遠いと以下のような心配が挙げられ、不利になります。

  1. 通いやすさ
  2. 体力的なもの
  3. 交通費の支給

1.の通いやすさは当然と言える要素です。
近い方が嫌にならずに辞めにくいと考えられます。
また遠ければ事故を起こす可能性も格段に上がります。
筆者であるわたくしも、片道1時間を自家用車で通っていたこともありましたが、2年で2度も事故を起こして辞めてしまった経験があります…
そして距離が遠いと、緊急時に出社をしなければいけなくなった場合に時間がかかってしまうのもネックです。

2.の体力的なものは、仮に毎日片道1時間以上もかかるような会社に通う場合、やはり体力を消耗してしまうのは否定できません。
睡眠時間も削られてくるため、業務に支障が出る可能性もあります。
そして辞められてしまうかもなどと思われてしまい、採用が遠のきます。
実際、「遠いから辞めました」という人はかなりいらっしゃいます。
また、万が一深夜まで働いてもらいたいという日があっても、体力的なものと終電の時間的なもので難しいですよね。

3.の交通費の支給は、例え「全額負担」とあっても、会社側の心理としては少しでも人件費を抑えたいもの。
しかも労働者本人の懐に一切入るわけではなく、交通会社に全額飛んでってしまうような交通費はなおさら払いたくないのではないでしょうか(笑)

 

通勤に割いてもいいと思える時間は?遠方ってどれくらい?

まずわたくしの意見としては、遠い会社はあきらめて他の会社にした方が良いと思います。

「都内勤務のビジネスマンの平均通勤時間は58分、長いと感じる通勤時間は86分」というような統計があるそうですが、都内のビジネスマンしか対象にしていない調査などあまり意味がないのでは?!(笑)

わたくしが指導に携わった人たちの、”通勤に割いてもいい時間”の統計を述べておきます(あくまで体感ですが)。

自分の携わっている地域が都心部ではないということもありますが、

  • 正社員の男性は1時間10分くらいならまあなんとか
  • 同じく正社員で女性は30~40分を超えるのは嫌
  • パートは30分くらいで公共交通機関を使いたくない

というような傾向でした。

ということはつまり、面接官も同じように自宅から会社まで通っているわけですから、企業側もだいたい上記の時間を超えると遠方と捉える可能性が高いということです(もちろん地域性や交通網の発達具合などで変わるとは思います)。
つまり不利になる可能性が高まるということです。

女性は体力的なものもありますが、通勤時間が長いと夜も更けてくる可能性も高く、身の危険をなるべく感じないようにという心理もあってか、男性よりかなり少なめな傾向です。

パートに関しては、正直パートで公共交通機関を使うのは面倒ということでしょう。
パートタイマーの本音の志望動機第1位は「家から近いから」なんて言われてたりもしてますからね。

そのため、遠いとそのうち通勤が嫌になり辞めたくなる可能性も高くなります。

 

どうしても遠方の会社に入りたい

どうしてもその会社に魅力がありすぎて入りたくて仕方ないのなら、転居を検討するか、アピールをもうひと押ししていくしかないでしょう。

引っ越しを検討する

独身の方にしかおすすめできない方法ですが、「採用されたら引っ越します」というアピールを交えつつ、実際に採用されたら引っ越すというのがひとつの手段です。
これで近場の人と五分の条件で戦うことができます。

もし引っ越す気があるのなら、通勤時間の欄か、本人希望記入欄にその旨を記入しておきます。

転居の場合の通勤時間の書き方は、上にも載せておりますが、ここでももう一度載せておきます。

以下のように「本人希望記入欄」に書く方法もあります。
スペースが大きくて書きやすいです。
他に希望がなければこちらを使用してもいいと思います。

さらに面接の際も転居について話をしておき、念押ししておくべきです。

エピソードを交え、アピールをする

  • 遠くてもいいから来てもらえるような能力があるか?
  • 体力的に問題ないアピールは出来ているか?
  • 時間的に問題ないアピールは出来ているるか?

ということも重要です。

遠くても採用する価値はあるか?(能力アピール)

本当に秀でた人材であれば、多少の交通費を払ってでも来てもらう価値はあるはずです。
そのような能力があなたに備わっているかはさておき、そう見せるように努力はすべきです。
そのため志望動機や自己PR、面接の受け答えの内容を吟味する必要があります。

体力面のアピールは出来ているか?

体力面や時間面でのアピールを欠かしてはいけません。

  • 「仕事に支障が出たことはありません」
  • 「これまで遅刻や欠勤は一度もありません」
  • 「休日も健康や規則正しい生活を意識しています」

など。

時間面でのアピールは出来ているか?

筆者が学生の頃ですが、学校に1時間半以上かけて電車で登校していたクラスメイトがいました。
その子は通学の電車内で、読書などの自己啓発のために有効活用していました。
そのエピソードを自己PRなどに組み込んで採用を勝ち取りました。

というわけで、移動時間を有効に使うというアピールも採用に近づくかもしれません。

  • 自己啓発のための読書をする予定です。
  • 資格取得の勉強をする予定です。
  • パソコンで資料を作成する予定です。
  • 資料作成などを行い業務を整理していく予定です

など。

ただまあ正直に言わせていただきますと、現実には採用は難しいと思います。
繰り返しになりますが、最初からそのような勤務地の会社は狙わない方が無難とわたくしは考えます。

 

通勤時間を調べるためには?

一番いいのは、どれくらい時間がかかるのかを測りながら実際に会社に行ってみることです。

ただし時間や費用がかかるため、「それはちょっと…」という場合は、以下のようなWebサービスを使って調べておきます。

徒歩・自転車・自家用車の場合

外部リンク GoogleMAP
外部リンク Yahoo!地図

公共職業訓練の交通費を調べる際もハローワークが検索ツールとして採用しているくらいなので、GoogleMAPはおすすめです。
スマートフォンでもアプリとしてお持ちの方がほとんどというところも強み。
なお高速代は支給されない場合がほとんどですので、有料道路などの検索オプションは必ず外しておきましょう。

当然ながら、自宅から駅やバス停までの時間や、駅やバス停から会社までの時間を調べるのにも使えます。

電車の場合

外部リンク Yahoo!路線情報

実際に使う鉄道会社に問い合わせるのが一番確実ですが、電車の所要時間はYahoo!路線情報でも充分に調べることができます。
スマホであればお持ちの電車時刻検索アプリでもいいかも知れませんが、肝心な所要時間がわかりにくいものがたまにあるので要注意。

バスの場合

都心部でしたら上記のYahoo!路線情報で調べることも可能ですが、地方ですと登録が無く調べられません。
そのためバス会社に問い合わせるのが確実と言えます。
一応、バスに乗る停留所とバスから降りる停留所の時刻表から、所要時間を推測することは可能です。
意外にご存じない方が多いのですが、バス停の位置だけはGoogleMAPで見ることができます(地図上にポツンと載っています)
2019.7.1追記:GoogleMAPの仕様がかわり、バス停を見られなくなりました。いずれまた見られるようになるかも知れませんが…
かわりにYahoo!地図ならばバス停が見られます。

なお、家から徒歩-電車-徒歩で会社に到着、というようなルートでも、全てGoogleMAPで所要時間を調べることができたりしますので非常に便利です(バスは一部のバス会社のみ対応)。

終わりに

ざっとまとめますと、

  • 時間は5分単位で、近い時間に切り上げ/切り捨て
  • 家から会社までの片道の最短時間を記入
  • 空欄は作らない
  • 間違えたら書き直し
  • 遠方の場合は引っ越しか別角度からのアピール

ということです。

通勤時間ひとつとっても、色々と奥が深いことがおわかりいただけたかと思います。

しっかり記入して、つまらないところで不利にならないようにしましょう。

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