われわれは人間ですから、体調が悪くなったり、あるいは入院をしなければならないこともあります。
それは職業訓練においても例外ではなく、訓練を受講中に病気をしたり、入院しなければならないこともあります。
あるいは職業訓練が終わった後に入院…という方もみえます。
このような場合、どう動けば良いのでしょうか。
雇用保険(失業手当)との絡みを交えてお伝えしていきます。
最初から入院の予定がわかっている場合は訓練を受けるべきではない
訓練中に入院をしなければいけないということが、入校前からわかっている場合、きっちり退院してからの入校が良いでしょう。
訓練を受けることによって出席率の確保が難しくなったり、勉強についていけなくなったり…などいろいろなことが考えられるからです。
訓練修了後に入院の予定がある場合でも同じです。
これはなぜかと言いますと、職業訓練は単なるスキルアップの場ではなく、訓練が終わったら一定期間内に就職をしなければなりません。
入院をすることにより就職活動に使える期間が減ったりします。
また入院が確定しているのに採用してくれる会社はかなり少ないでしょう。
という感じで、決められた期間内に就職できない可能性がとても高くなります。
退院後にすぐに就職出来れば良いのですが、なかなかそう上手くはいきません。
期間なんて学校が勝手に決めたものだから自分には関係ない、とお思いの方は、訓練を受けるべきではありません。
なぜなら職業訓練は、税金や労働者の雇用保険を使って運営されているからです。
みんなが同じ考えであれば、税金の無駄遣いとなり、職業訓練という制度そのものがなくなってしまうでしょう。
訓練中に入院の予定がわかった場合は
時期にもよりますが、退校することをおすすめします。
術後経過の観察などで「しばらく仕事せずに安静に」などとお医者さんから言われることもありますので、訓練中に退院ができるから大丈夫…とタカをくくるのも良くありません。
また訓練修了後に入院することが、訓練中に確定した場合も同じです。
素知らぬ顔をして訓練を通い切る人もいらっしゃいますが、入院することによって就職ができないのなら退校すべきです。
上でも書きましたが、既定の期限までに就職してもらうために税金や雇用保険が投入されているためです。
訓練中に欠席がかさむようなら退校も視野に…
体調不良などで欠席が断続的に続くようであれば、退校も視野に入れるべきでしょう。
職業訓練には既定の出席率というものがありますが、ギリギリでも出席率がクリアできれば大丈夫…ではありません。
出席率がギリギリですと訓練中に就職活動を行うことができず(面接等で休めなくなるから)、就活に使える時間が減ってしまいます。
結果的に既定の期限までに就職することが難しくなります。
またそれだけ休むということは、実際に仕事もきちんと出勤できるのか疑問でもあります。
そしてちょいちょい休むような人は企業側も欲しくありません。
出席率がぎりぎりでかつ期限内の就職が難しいのなら、退校も考えてみてください。
ただし上でも書きましたが、訓練校の担当にはかならず相談してください。
就職のプレッシャーはハンパない
なんども言いますが、職業訓練は期限内に就職をしてもらうことが目的ですので、訓練が終わっても追跡調査があり、就職に対してかなりプレッシャーをかけてきます。
病気の方でも、就職の道が完全に閉ざされない限りは、訓練校側もいろいろと追い込んできます。
この追跡調査によって、体調が悪いのに追い打ちをかけられ、精神的に追い詰められてさらに体調を崩してしまう方もみえます。
逆に退校をしてしまえば追跡調査はありません(就職から除外されるため)ので、退校を選択肢に入れるのもひとつの手というわけなのです。
病気や入院で欠席・退校したら雇用保険(失業手当)はどうなるの?
欠席した場合の手当て
詳しくは欠席の記事に書いておりますが、理由がきちんとしていて、証明が提出できれば手当てがもらえます(一部のみ)。
例えば風邪をひいたのなら、病院に行き領収書をもらってこれば良い、ということです。
また、7日間連続で休んだ場合は、診断書が必要なことがあります。
さらに、15日以上連続で休んだ場合は、手当てが傷病手当に切り替わる場合もあります。
また、3か月訓練であれば15日も休んでしまうと、おそらく出席率が足りなくなるかと思います。
退校した場合の手当て
退校した場合の残った雇用保険(失業手当)については、以下の記事をご覧ください。

また上の方でお話ししました傷病手当も、入院してそのまま退校となり、合計15日以上病状が回復していない場合も、もらうことができます(それ相応の証明が必要です)。
終わりに
まとめますと、
- 訓練後の決まった期限までに就職出来そうかがポイント
- 体調が悪いのに無理して訓練を修了するべきか?を考える
- 無理なら退校すべき
ということです。
「わたしの身体の心配をしてくれないの?」などという疑問は職業訓練においてはスジ違いですので、お間違えないようお願いします。
ですからせめてわたくしだけでも…
人間、健康な身体あってのものなので、決して無理をしないでいただきたいです。
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