職業訓練は、決められた時間数を出席しないと退校となります。
これを「出席率」と呼んでいます。
われわれは人間ですから、体調が悪くなることもありますし、家の事情で休まなければならないこともあります。
予測できないことはともかく、予測できるものはある程度準備をしておかないと、いざという時に出席率が足りなくなり、退校となります。
ということで、職業訓練の出席率の基本システムと、既定の出席率を切らないためにしておいた方が良いことも、あわせてご紹介します。
職業訓練の出席率とは
出席率の基本知識
職業訓練の出席率のカウント方法は、だいたい以下のパターンになります。
- 訓練全体の時間数の一定数(8割)の出席を確保する
- 学科・実技それぞれの一定数(8割)の出席を確保する
また「一定数」は、たいてい8割かと思いますが、こちらも都道府県によって違いがある可能性があります。
この記事では便宜上、一定数=8割としてお話を進めさせていただきます。
この8割の出席ができないと確定した時点で退校となります(残りすべての時間を出席しても8割に満たないと確定した時点)。
欠席の回数とかではなく、純粋な欠席時間がカウントされていきます。
例:6時間授業の訓練の場合
- 遅刻1時間…欠席時間が1時間増える
- 早退4時間…欠席時間が4時間増える
- 丸1日欠席…欠席時間が6時間増える
いかなる理由での欠席でも出席率は減る
自分のことだけならまだしも、家族のことなどで欠席しなくてはならないこともあります。
その場合でも、出席率は容赦なくカウントされていきます。
親が亡くなり葬儀に参列するとか、インフルエンザで出校停止など、あきらかに「仕方ない」理由であっても関係なく、欠席したことになります。
または拘束力の強い、裁判員裁判に出席をしなければならない場合も同様です。
この辺りは容赦ありません。
そのため、突発的なものを除き、欠席になりそうな要因がある場合は、訓練前に解決しておくことが望ましいと言えます。
出席率を確保するために行っておくこと3つ
1.自分の体調を確認
風邪などの突発的なものは置いておくとして、持病などの確認です。
持病をお持ちの方は訓練中に入院などをすることがないよう、病院の先生とよく相談or検査しておくことが望ましいです。
入院をすると、3か月訓練の場合は出席率的な意味でほぼアウトでしょう。
過去の例ですが、入校した翌日に検査で大きな病気が見つかり、即入院→退校となっていた人もいらっしゃいました。
訓練と病気・入院の関係については以下に記事をまとめましたのでご覧いただければと思います。
2.家族の体調・介護状況を確認
自分のことではないのでなかなか難しいかも知れませんが、ご家族の方の体調も確認しておく必要があるでしょう。
特にお年を召した親御さんの介護などは、その回数や体調なども考慮する必要があります。
自分以外の理由で退校になるのが一番悔しくて切ないです。
3.用事の頻度を確認
新婚旅行・家族旅行などの長期での休みを取る必要がある場合は、なるべく訓練前に済ませておくことが望ましいです。
後述しますが、訓練後に用事を消化するのでは、決められた期限内に就職することが難しいためです。
2割の猶予があるという見方
皆勤ペースで通い、2割の欠席可能時間はいざというときに取っておく
8割の出席率確保できなければ退校、というのが一般的なルールですが、逆に言えば2割は休んでも良いという見方もできます。
これは別にさぼるための猶予ではなく、上に挙げたような「どうしても休まなければならない」ときの猶予措置だとお考え下さい。
ですから普段は皆勤ペースで出席して、万が一の事態にそなえて”2割分”をとっておくのが望ましいです。
台風(暴風警報)でも欠席率にカウントされることも
台風(暴風警報)で休校になっても、欠席率はカウントされる場合もあります。
この時に残り猶予時間がぎりぎりだった場合、台風=休校のせいで退校となってしまいます。
台風に関しては以下の記事に詳しく書いております。
訓練が終わってから用事を済ます…はやめておいたほうが良い
入院、親の介護、旅行など、長期の日数が必要とされる用事に関しては、訓練が終わってから済ませるのはおすすめできません。
なぜなら、職業訓練は「訓練修了後90日以内(地方による)に就職をすること」が前提として受講ができるからです。
訓練後に上記のような入院等をしなければならない場合、就職活動が極端にできなくなります。
結果的に「期限内に就職」が達成できないケースが大半です。
基本的に出席率は自己責任
あなたのクラスだけではなく、同じ訓練校で同時に2つ以上のクラスが開講している場合(同じ訓練内容で開講月が違うだけ、など)があります。
そのため、訓練校もひとりひとりの細かい出席管理ができないこともあります。
つまり出席管理を自己責任にしているところも多いです。
この場合、計算を間違えると知らない間に出席率が不足して退校となっていたりします。
学校側もある程度は出席率を管理しているとは思いますが、基本は自己責任というつもりで、十分に注意が必要です。
終わりに
まとめますと、
- 訓練は総訓練時間、または学科実技の8割の出席が必要(足りないと退校)
- 欠席の理由は関係なく、暴風警報やインフルなどでもカウントされる
- 従って、欠席は2割までしてもOK
- 無駄に休むといざという時に休めなくなる
- 自身の体調、家族の看病・介護、用事は訓練前に対策
- 訓練後、一定期間で就職しなければならないため、訓練後に用事はなるべく作らない
- 訓練校で出席率管理はしてもらえないと思うべし
ということです。
訓練を退校(修了)すると1年間は他の訓練が受けられないため、きちんと最後まで通えるように手を打っておきましょう。
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