履歴書や職務経歴書などの応募書類を郵送する際、単に封筒に宛名や差出人を書くだけ…と思ったら大間違いです。
こんなところにも色々なビジネスマナーなどが隠されています。
履歴書を郵送する封筒の選び方
履歴書はA3サイズ(実際は半分に折っているので普段はA4)を使用した方が良いですが、では封筒はどうでしょう。
A3(を折り曲げたA4)を3つ折りにして、長型5号と呼ばれるサイズの封筒(長細い形の封筒)を使用している方も見えますが、これはやめておくのが無難です。
相手側に届いた際に、担当者が封を開け、まず初めに読むために折り目を元に戻す作業をしなければなりません。
そこそこの手間をかけさせてようやく内容が読めるようになるわけです。
就職活動の鉄則は「極力相手に手間をかけない」ことです。
ですから、少し値は張ります(と言っても微々たるものです)が角型2号(定形外)の封筒を使うことをおすすめします。
封筒に関しては以下のサイト様が参考になります。
外部リンク 角型2号(使用を避けましょう)
外部リンク 長型5号(こちらの使用を推奨します)
長型5号の封筒はショッピングモール、100円ショップ等で手に入ります。
本当は白色の封筒がベストなのですが、やや手に入りづらいので茶封筒でも良いでしょう。
白封筒は履歴書だとひと目でわかることと、やや格調高さを出すことができます。
何故なら単純に郵便物がそこまで多くないであろうことと、自分の会社が求人を出していることを把握している可能性が高いため、求人掲載中は郵便物には気を配るからということです。
応募書類が履歴書のみなら使用しても問題はありませんが、職務経歴書など他の書類も封入する場合は使用しない方が良いでしょう。
「市販の履歴書についてくる封筒はアルバイト用」という解説がいくつかありますが、正直意味がわかりません(笑)
中身さえ間違っていなければ別に使用しても問題ありません。そこが合否の決定打になることはまずないです。
履歴書や応募書類を入れる封筒の書き方
郵送の場合
ボールペンよりサインペンの方がしっかり書けます。
- 表面
- 番地等は「○○丁目××番地」などと正式に書いた方が良いでしょう。
- 「(株)」などの省略はせず、「株式会社」ときちんと記入します。
- 宛名は、団体宛であれば「御中」、個人宛であれば「様」と記入します。 団体の中の個人宛でも「様」になります(下記Check参照)。
- 封筒の左下に赤ペンで「応募書類在中」と記入し、定規を使用して四角で囲みます。
- 裏面
- 自分の住所と氏名を左側に記入し、さらにその左側上段に投函日を記入します。
- 封筒は糊付けします。セロテープはよほどかさばる時以外は使用しません。
- 蓋の境目に「〆」か「封」を記入します。
御中と様の違いについて
御中は団体あて、様は個人あてとなります。
人事部に送りたい場合は「人事部 御中」となり、人事部の鈴木さんに送りたければ「人事部 鈴木様」となります。
色々なパターンを以下に載せておきましたのでご参考下さい。
(正解例) | ○○工業株式会社 御中 |
○○工業株式会社 人事部 御中 | |
○○工業株式会社 人事部 鈴木様 | |
(失敗例) | ○○工業株式会社 |
○○工業株式会社 人事部 鈴木御中(御中は個人には使用しない) |
御中と様を正しく使えないと、ビジネスマナーの知識不足とみなされ致命傷となる恐れがありますので、しっかり使い分けましょう。
持参の場合
持参と郵送の場合との違いを以下に記しておきます。
- 表面…応募書類在中の記入だけでOKで、宛名は不要です。
- 裏面…日付は持参日になり、糊付けや封印をしません。相手にお渡しする際に中身をすっと出して両手でお渡しすると好感度がアップします。
- 中身…添え状は不要です。
応募書類の封入の仕方
以下の順番でクリアファイルに入れ、それを封入します。
まず、郵送の場合は必ず添え状を入れます(持参の場合は不要です)。
書類を送るのでよろしくね、といった内容のあいさつ文みたいなものです。
これは仕事に就いてからでも書類を生のまま送るといったことはしないため、ビジネスマナーの一環と思ってください。
添え状に関しては以下の記事にて。
あとは重要度の高いもの(つまり履歴書、職務経歴書の順)から順番に、まずはクリアファイルに入れていけばOKです。
クリアファイルは100円ショップで手に入りますので、質は良くないですが1束くらいは購入しておいて損はないでしょう。
大きな声では言えませんが、ハローワーク紹介状は所詮統計を取るための書類にすぎませんので、履歴書などの応募書類に比べると重要度ははるかに劣ります。
クリアファイルに入れるのは最近の流行りなのですが、折れ曲がりを防ぐ意味と、会社側が若干ながら管理がしやすくなるのと、雨の日などでも書類の中身だけは極力守るという意味があります。
全ての書類をクリアファイルに入れたら、最後に封筒に入れて封をします。
いざ応募書類を投函…の前にちょっと待って!
1.速達は使用した方がいい?
とにかく誠意を見せるために早く送らなきゃ!と思い何でもかんでも速達で送る方を見かけますが、締切に充分間に合うのであれば普通郵便で出しましょう。
間に合うのに速達を使用するということは280円(2017年12月現在)余分にかかるわけですから、コストの感覚を疑われてしまいます。
似たような質問で、簡易書留を使用しても良いのか質問がありますが、これは相手に手間をかけさせることになるので避けておいた方が良いでしょう。
上にも書きましたが、就活の鉄則は「極力相手に手間をかけない」です。
2.郵便ポストに投函でもいい?
ちょっと面倒だとは思いますが、郵便局で出しましょう。
なぜなら以下のように、メリットがいくつもあるからです。
- 到着日がわかる
- 折れ曲がりや濡れたりすることを防ぎやすくなる
- 切手の種類に気を付けなくて良い
- 料金不足を避けられる
特に4.の料金不足ですが、上記のような定形外封筒を使うと最低でも92円必要になり、ちょっと書類が多かったりクリアファイルを含めるたりすると、ゆうに120円を超えます。
料金不足は一発でアウトですので十分に気を付けましょう。
大抵はその市で一番大きな郵便局だったりします。
そういったところを利用し、直接持ち込んで郵送しましょう。
3.余ってる切手を使ってもいい?
問題はありませんが、キャラクターものや記念切手などは避けましょう。
そういう意味でも上記2.のとおりに、切手を貼らずに配達料金と一緒に郵便局に持ち込んだ方がこの問題はあっさりクリアできると思います。
終わりに
まとめますと、
- 就職活動は極力相手に手間をかけないのが鉄則
- 封筒を選ぶ段階で気を付ける
- 長型5号は使用しない
- 角型2号の白がベスト、茶色は及第点
- 書く際はビジネスマナーがてんこ盛り
- 特に御中と様の使い分けは気を付ける
- 封入の順番も気を付ける
- クリアファイルを使おう
- 投函は郵便局に持ち込むのがベスト
- むやみに速達は使用しない
ということです。
封筒を書くだけなのにこんなに注意事項があるわけです。
ひどい封筒になると、封を開ける前に勝負あり!というものもあります(笑)
そうならないために、しっかり叩き込んでおきましょう。
コメント