とりあえず転職活動に必要な自己PRを作ったものの、よく読むとPRになっていなかったりします。
また、PRをしているつもりが実はマイナスアピールをしていたというようなこともあります。
この記事では、中小企業への転職の際に作る自己PRのコツや決まり事、そして盛り込んではいけないことなどをお話していきます。
事務職のみならず、転職活動全般で必見です。
自己PRに記入を控えた方が良いフレーズ
もちろんそれぞれに控えた方が良い理由は存在しますが、前提として、「誰しもが安易に使いすぎる」ことがあげられます。
1.コミュニケーション力
コミュニケーションは仕事において非常に重要です。
が、昨今はこのコミュニケーションが重要ということが、世間一般でも広く認知されてきており周知の事実となってきています。
ですから、みんながみんなこの「コミュニケーション力」をアピールしてきます。
結果、大してコミュニケーション力が無い人でもアピールに使用してきます。
仲間内とわいわいやれるのがコミュニケーション力ではありません。
子どもやお年寄り、おじさんおばさんが苦手と言っている人にコミュニケーションを語る資格はないとまで言い切る人事も存在します。
老若男女分け隔てなく接することができ、報・連・相(報告・連絡・相談)が出来る人材こそがコミュニケーション力の高い人物と言えます。
ですから、本当にそういった能力の高い方でも、単にコミュニケーション力と書いてしまうと「たくさんいる人たちの中の一人」と認識され、その他大勢として埋もれていってしまいます。
人事側からすると「あーまた出たねーコミュニケーション力。もう聞き飽きたなぁ」という扱いです。
このようにあまり相手にしてくれなくなる可能性が十分にあり得ますので、言い方を変えるのが効果的でしょう。
具体的には、「対人スキル」「社交性」「人間関係構築力」など。
また、新しい場所でもすぐに馴染めるといった方は、「対応力」「適応力」「順応性」などといった単語が適していると思います。
2.真面目
個人的には、いや社会的には凄く大事なことだと思いますが、裏を返すと何も特徴がありませんということと一緒です。
つまり、「真面目」という要素はPRポイントではなくマイナスアピールになってしまっているわけです。
自己分析をしっかり行っていない人が良く使う傾向にあります。
もしどうしても真面目をアピールしたいのなら、コミュニケーションと同様、言い方を変えてみるといいでしょう。
こつこつ積み重ねる系の真面目さなら「勤勉」
素直さを含んだ真面目さなら「素直」「真摯」「実直」
正義としての真面目さであれば「誠実」「公明正大」「正義感」など。
使い分けが微妙かも知れませんが、ニュアンスで汲み取っていただければ(苦笑)
3.責任感
責任感も非常に大事なことだと思いますが、大事なことが故に、社会人であれば誰しもが責任感は持っていて当然だと思われます。
これが新卒でしたらまた話は別なんですけどね…
つまり、転職(中途)の場合は、「責任感」はわざわざ自己PRでアピールするような要素ではないということです。
現に「自己PR 責任感」という検索予測があるくらいなので当然ニーズはあると思うのですが、検索結果は新卒対象の就活サイトばかりです。
4.縁の下の力持ち
事務系の自己PRで非常に好まれる「縁の下の力持ち」。
「裏方で支える」というイメージの強い事務職ならではの使用頻度でしょう。
また、人の嫌がることを率先してやるというイメージの慣用句でもあります。
慣用句を使用するという少し知的な一面を見せられますが、縁の下とはそもそも家の下、つまり日陰であるため、場合によっては前に出ることが苦手・消極的と捉えられることもあります。
正しく事細かに分析して「縁の下の力持ち」とPRできている人はほとんどいないと思います。
以下のサイト様が非常に良かったので参考までに掲載させていただきます。
裏方な性格の方、これくらい分析できてますか?
外部リンク 空気を読める・縁の下の力持ち・聞き上手などを自己PRでうまくアピールする方法(天職ウォーカー 様)
というかそれ以前に、みんな使いますね…
「縁の下の力持ち」で検索をかけると自己PRの解説をしているサイトがごろごろ出てきます(笑)
あと縁の下の力持ちは新卒用の気がしないでもありません。
雑多な文章になってしまいましたが、まあ分析がきちんとできていないのなら避けた方がいいということで(笑)
良い自己PRを作るためのコツ
1.結論を先に記入しましょう
私の強みはこれだ!というように、はじめにネタバレをしてあげます。
これは自己PRを作成する際のセオリーです。
- 私の強みは○○です。
- 私は○○を心がけています。
- 私は○○がモットーです。
- 私は○○が得意です。
- 私は○○な性格です。
2.具体的なエピソードを交えて記入する
エピソードを書くことにより読み手が応募者の人物像を想像しやすくなり、オリジナリティが生まれます。
そして面接においては原稿棒読みがなくなるため、相手に伝わりやすくなります。
なお、自己PRの作成方法の記事でも説明させていただいてます。
しっ、志望動機のコツの文章と丸写しとかじゃないんだからね!
3.短所を言い換えれば長所になるため、とにかくポジる!
「ものは言いよう」ですが、短所と思われることは、言い換えると同時に長所にも言い換えることができます。
- 優柔不断…慎重
- 飽きっぽい…切り替えの早さ、判断力の高さ
- 八方美人…対人スキルが高い、褒め上手
- 冷めている(興味がわきにくい)…冷静、先を見据えた行動が可能
- 会話が苦手…聞き上手、思いやりがある(深く考えて言葉にできるから)
人間はどうしても短所の方がたくさん思いついてしまう生き物です。
ネガティブな存在とも言えます。
ですから、短所ならたくさん思いついたけどという人も言い換えて長所にしてしまえばいいというわけです。
このテクニックは面接で「あなたの短所を教えて下さい」という質問の際にも役立ちます。
詳しくは面接の記事にて。
4.ことわざ、慣用句、故事成語、四字熟語などを使用すると良い
余裕のある人は、ことわざなどを最初の一言に持ってくると好印象を与えられる可能性があります。
「縁の下の力持ち」はダメですよ(笑)
- 私のモットーは「切磋琢磨」です。
- 私は「七転八起」をモットーとしています。
- 私の普段の行動指針として「急がば回れ」というものがあり、~
まず知的に見えるというのが第一です。
さらに特に中小企業の面接は年配の方(俗に言うオジサン)が行うことが多々あり、そういった方がこういう四字熟語やことわざを好んだりすることもあります。
ただ気を付けなければいけないのは、あまりに凝りすぎて普段聞きなれないような難しい四字熟語等を使ってしまい、説明もなしに突っ走ってしまうことです。
そういった聞き慣れない、難しいことわざや四字熟語は、自己PRの中に説明も盛り込んであげると親切です。
例えば「鶏鳴狗盗」と言われても大抵の方が「??」となると思います(私含め)。
そもそも読めるんかい?!という話にもなります(けいめいくとう と読むらしいです)。
この場合は、「私のモットーは鶏鳴狗盗(けいめいくとう)であり、どんなモノでも、時には役に立つこともあるという心構えで、モノを大切にすることを心がけています。これまで生きてきた中で~(以下略)」
などとします。
下線の部分がこの「鶏鳴狗盗」という四字熟語の意味(本来は、「どんなつまらないモノでも、時には役に立つこともある」)ですので、このように四字熟語等の意味を自己PRの中に盛り込んでいくということです。
終わりに
まとめますと、
- 記入を控えた方が良いフレーズがある
- 結論を先に記入し、具体的なエピソードを混ぜる
- 短所は裏返せば長所になる
- ことわざや四字熟語なども効果的
ということです。
今回ご紹介させていただいた「結論を先に」という要素は、自己PRだけでなく面接の受け答え、さらには仕事においての報連相でも同じようなことが言えたりします。
つまりビジネスの基本とも言えますので、心がけておきましょう。
それはさておき、この記事でご紹介させていただいた様々なテクニックを活用し、にくいアイツ(誰)を蹴落として内定ゲットに近づきましょう!
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