手当たり次第書くのは厳禁!資格の記入─履歴書の記入事項(4)

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今回は、履歴書の資格欄の書き方をお話していきます。

あなたの持っている資格や免許を手当たり次第書けば良いというわけではなく、厳選して記入する必要があります。
事務職に就くのなら書くべき資格や免許、書いた方が良い資格、逆に書かない方が良い資格まで様々です。
また資格というものは級(グレード)も様々ですが、何級から書けば良いのか迷ったりする方もいらっしゃいます。

この記事では、そのような疑問の解決へ向けた手助けになればと思います。

以下の記事でもお話させていただいていますが、勘違いしないでいただきたいのは、資格を書けば物凄く有利になるということはなく、あくまで「挑戦権が得られるだけ」という場合もあるので、資格に頼りすぎるのは絶対に禁物です。

ちょっと待て、その資格取得は事務職への転職に本当に必要?有利?
資格はどのような雇用形態でも、どのような家庭環境でも、そしてどのような場所にお住まいでも役に立つわけではありません。

 

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今回の記事で取り扱う履歴書の記入箇所

赤枠の部分です。

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1.履歴書の資格欄への書き方の基本

1-1.資格・免許は正式名称で記入する

1-1-1.同じような資格や免許にも「格」や「違い」がある

例えば、「ワープロ検定 2級 合格」と書かれていたものを人事の方が読んだ場合、どう思うでしょうか?

あまり資格試験に詳しくない人事の場合ですと、そもそもワープロ検定って何?というところからはじまります。
ある程度資格のことを知っている人ですら「多分日商の文書処理技能検定かな?違うかも?」というようにあいまいさが残ってしまうだけです。
※日商…日本商工会議所。「日商文書処理技能検定」は俗にワープロ検定と呼ばれていた。今は名称や試験方式がかわっており「日商PC検定(文書処理)という名前になっている。

しかも実際の面接の場で尋ねてみると、人事が想像していたワープロ検定と違う主催団体、つまり日商じゃない主催団体の資格だった、なんてことはざらにあります。

いくら2級の資格と言えど、資格には「格」があります。

日商ワープロ検定(日商文書処理技能検定、あるいは日商PC検定)の2級はなかなかのワープロ(Word)スキルがある証明になりますが、他の主催団体の資格はどうでしょう。
あんまり把握されていないことが多いです。
この検定はどれくらいの実力があれば合格できるのか?ということは受けた人にしかわからない部分も多いでしょう。

資格の内容を丁寧に説明するスペースはなく、またそこはアピールに力を入れるような部分ではありません(特殊な資格を除く)。
資格の名前が正式なもので書かれていれば、有名か無名かである程度の資格の格がわかるわけです。

また運転免許であれば、「普通自動車免許」などと書く方がいらっしゃいますが、第一種と第二種ではかなりの違いがあるため、きちんと「普通自動車第一種運転免許」と書くべきです。

1-1-2.正式名称で書かれていない場合は雑に思われる

「英検1級」などと書かれているものは、どうしても雑な印象を与えます。
また常識知らずという評価を下されてしまう可能性もあります。
(この場合は「実用英語技能検定」が正解です。)

このように、せっかく級の高い資格を持っていたとしても、人間性という点でマイナス評価に転じる恐れがあるため、正式名称で書くべきなのです。

書きたい資格がある場合は、正式名称を一度調べてみることを強くおすすめします。

 

1-2.運転免許は必ず記入

まず運転免許証をお持ちの場合は、絶対に記入してください。
企業によっては、運転免許は身分証明書として見ている可能性もあります。

運転免許について書き方などは、詳しくは以下の記事をご覧ください。

転職の際の資格で「運転免許」の重要性と履歴書への書き方
応募条件に運転免許を挙げている企業はごまんとあります。ただ持っているだけでもかなり違いますが、さらに運転ができないと…

 

1-3.資格は全部書いていい?

そのほかの資格については以下の記事でも触れておりますが、持っている資格を手当たり次第記入してもあまり効果はありません。

資格予備校勤務経験の筆者が語る、事務職への就職に有利なおすすめ資格
パソコンや簿記の資格があると有利って何となくは聞いたことあるけど…資格予備校勤務経験の筆者が本音でそれらをずばり斬る!

持っている資格を全部記入するのは、「頑張った努力の証明が出来る」という新卒者のお話です。
中途採用の場合は、以下の理由で記入する資格を厳選する必要があります。

手当たり次第資格を書いてしまうと…

  • 単なる資格マニアだと思われてしまう
  • 一貫性がなく、飽き性だと思われる
  • 4級などのグレードの低い資格は書いても逆効果
  • 面接時、「どうしてこちらの道へ進まないのか?」などと質問を増やしてしまう
  • 書くのが大変(笑)

ということで、応募する企業に関係のありそうな資格のみを書くのが正しい書き方と言えます。

ただし、例えば保育関係の学校を卒業したり、保育関連の仕事をしていたのに、保育関係の資格が書いていないのは、矛盾と捉えられる場合もあります。
学歴や職歴と資格が切っても切り離せない場合は、その資格も記入しておくと良いでしょう。

 

 

1-4.資格は何級から書くのが一般的?

記入すると良いとされている級は一般的に2級からと言われていますが、業務に関係ある資格や一般的な認知度の高い資格であれば3級から記入しても問題ありません。

また、簿記などは3級からでも充分記入に値します。

 

1-5.資格欄へ記入の仕方

以下の例のように記入をしていきます。

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1-5-1.書く順番は時系列順で

まず時系列順に書くことが基本です。

志望先に関係のある資格を上の方に書くという指導をする方がみえますが、あまり効果はないと思っています。

それどころかみんな時系列順に書いてきますし、企業側もそれが常識だと思っていますので、記入する順番を変えると変わった人だと思われてしまい、最悪マイナスイメージに繋がる恐れすらあります。

1-5-2.試験の結果発表月=受験月ではない場合は?

例えば8月末に検定を受け、合格発表が9月の上旬である…というような場合です。
つまり受験した月と合格発表の月が変わってしまう、と言う場合にどのように書いたら良いのでしょうか。

このような場合、合格がわかった月(つまり合格発表月)を記載しようとする方もみえますが、受験した月で書くのが基本です。
例えば簿記3級の2月受験なんかは、合格発表がどうしても3月になったりしますので、そういった場合は2月取得で記載していけばいいわけです。
合格月って意外と覚えてないものですしね。

1-5-3.資格としてはないが特別なスキルがある

資格として取得はしていないけれど特別なスキルがある場合は、上記でご紹介した例のように「中国語で日常会話程度ですが可能です」などと文章で丁寧に書いておくとアピールになります。

特に言語スキルなんかは非常に評価の高いところでもありますので、ぜひとも惜しまず書いておくと良いでしょう。

 

2.他人と差をつける、資格記入時のちょっとしたコツや注意点など

2-1.「取得」と「合格」の違いは?

運転免許に限らず、調理師免許など、免許関係や得点がそのまま評価となるTOEICなどは「取得」、その他のものは「合格」と記入します。

2-2.現在勉強中の資格は「合格見込み」と記入

おおよそ1年以内を目安に取得予定のものは「合格見込み」と記述します。
他にも、社労士資格を取得するために勉強中であれば、「現在、社会保険労務士資格取得に向けて勉強中です」などと記入しておきます。

2-3.厳選してもどうしても資格欄に書ききれない

このような場合は、もう1枚空白の履歴書を用意して資格欄だけ切り取り、それを記入済みの履歴書の資格欄の上に糊付けして記入するなどしていきます。
以下の画像を見ていただければと思います。


こうすれば、単純に通常の倍のスペースを確保したことになりますね。
ただ2枚も3枚も貼りつけるとさすがにうっとうしがられるので、上記写真のように1枚のみにしておきましょう。

または職務経歴書を同封するのであれば、そちらに詳しく書いても良いかも知れません。

 

3.珍しい資格は話が盛り上がるかも知れない

珍しい資格を保持しており、話を盛り上げられるのならグレードが低くても記入しても良いでしょう。

珍しい資格は、面接官が食いついてくる可能性があります。
中小企業の社長や人事のおじさんはなおさら(笑)

以前採用側として面接をした際に、応募者の1人が野菜ソムリエとか書いてあって思わず色々聞いてしまいました。
…まあ応募者多数のため落としましたけど(笑)

 

終わりに

まとめますと、

  • 資格は正式名称で記入する
  • 運転免許は必ず記入
  • 資格は応募企業に関係のありそうなもののみ記入
  • 資格を取得した順番に記入
  • 特殊スキルや合格見込みのものもは書いてOK

ということです。

努力の証明という気持ちはわからないでもないですが、やはり最終的にものをいうのは実務経験だったりしますので、資格に頼りすぎるのは良くないですね。

資格に関しては当サイトでも色々な記事を書いておりますが、特に資格をこれから取得しようと思っている方はまずは以下の記事もお読みいただけると幸いです。

ちょっと待て、その資格取得は事務職への転職に本当に必要?有利?
資格はどのような雇用形態でも、どのような家庭環境でも、そしてどのような場所にお住まいでも役に立つわけではありません。

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